TODAY'S SONG

なつエモ

懐かしくてエモい洋楽HITsをゆるっと紹介します。

お前らドイツ人やったんか!◆Dschinghis Khan『Dschinghis Khan(ジンギスカン)』

はじめに

1970年代中ごろから1990年代の終わりにかけて、クラブの前身であるディスコが大流行していました。バブリーダンスで若年層からの知名度を一挙に得た荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー』もまた、80年代中盤以降のディスコを大いに盛り上げた曲であります。

今回は、ディスコホールをぶち上げた数多くの曲の中から、随一のヘンテコソングをご紹介します。

Dschinghis Khan『Dschinghis Khan(ジンギスカン)』

まず歌詞は何語?ジンギスカンってチンギスハーンのこと?てことはモンゴル語?歌っているメンバーの妙に濃い顔と派手な衣装が、より一層この曲のコンセプトを不明にさせます。

彼らの正体は、西ドイツはミュンヘン出身のバンド。もちろん歌詞はドイツ語。1979年に発表されたこの曲は、聞いた通りモンゴル初代帝国ジンギスカンチンギス・ハーン)の凄まじい進軍の様子をドイツ語で歌っています。

現在、このバンドは東西ドイツのように分裂し、それぞれが互いの動きを全く把握しておらず、完全に独立した活動を行っています。

そもそも西ドイツのバンドである彼らとモンゴル帝国皇帝のチンギスハンとの繋がりがイマイチ掴めませんが、もしかすると1965年に公開された映画『ジンギス・カン』に西ドイツが共同制作者として加わっていたので、そのあたりからユーラシア史におけるモンゴル帝国が西ドイツの中で評価されていたのかもしれません。

ともかく、耳に残るワードがサビで繰り返されるこの曲は、日本のディスコ文化を彩った曲のひとつとして今も親しまれています。

それにしてもホンダFREEDのCMソングで使われているボニーMからして、あの時代のドイツのディスコバンドは怪人が多いです。